[#5]トレーニングでフォームを重視しなければいけない理由
EN-TRAINトレーナーのぱらとです。
ウエイトトレーニングでプログラムを組み立てる際、気を付けていることは沢山あります。
使用する器具は、挙上する重量は、何回やるのか、レストはどれくらい・・・
様々な事を考慮しながら指導を進めるわけですが、トレーニングを効果的かつ安全に進めるうえで重要になるのがトレーニングフォームです。
トレーニングにおけるフォームの確立はトレーニング成果の面でも安全の面でも非常に大事なポイントとして抑えておく必要があります。
どれだけトレーニング歴を重ねても完璧と言えるフォームを身につけるのは難しいですが、フォームの重要性を理解しておくことで原理原則から逸脱したトレーニングを避けることができます。
トレーニングにおけるフォームとは
トレーニングをする上で最重視するべきは怪我をしないこと、高い安全性の確保です。
ですが、どんなトレーニングでも身体を動かす以上一定の確率で怪我に繋がるリスクがあります。
怪我のリスクを最小限に抑えるという点で少なくとも3つのことを抑えておきたいところです。
その3つのことは使用重量の適切な判断、疲労度の適切な管理、そして今回のトピックであるフォームの適切な習得です。
使用重量と疲労度については今回の内容から外れるので別の機会にまとめたいと思いますが、フォームが適切に習得されているかどうかでトレーニングの安全性は大きく左右されます。
適切なフォームから逸脱したトレーニングは身体の構造に合わない負荷を与えることがあり繰り返し行うことでダメージとして蓄積されてしまう可能性が高まってしまいます。
身体の構造に合わせてトレーニングできるかどうかで安全性だけでなくトレーニング効果が最大限得られるかにも繋がります。
そのため、様々なエクササイズの適切なフォームを知って身体で実践できるようにしておくことはアスリートだけでなくトレーニングを楽しむ全ての方に必要なことだと私は考えています。
エクササイズの特性によって避けられない怪我のリスクレベルは変動しますがそのエクササイズが適切に実施されていることが怪我のリスクを引き下げてくれることは間違いありません。
ただし、正しいフォームでトレーニングを実践すると言葉に表すのは簡単ですが実践は非常に難しいです。
何故なら、正しいフォームというのはトレーニングを実践する人の身体の状態や目的によって大きく変わってしまうからです。
SNSで見かけるトレーニング動画を槍玉に"これは間違ったフォームでは"という指摘が多くなり炎上するのはそうした理由が影響しています。
正しいフォームとは
正しいフォームの定義が難しい理由は先述したとおり大きく分けて2つ、身体の状態の違いと目的の違いによるものがあります。
まず身体の状態の違いについてですが、人の身体は同じように見えて手足の長さや関節のつくりなどが微妙に違います。
これは身体の個性であり男女差による違いもあるため統一することはできません。
そんな中でトレーニングフォームを1つの絶対的な正解として定めることは非常に難しいことは想像に難くないでしょう。
もちろん、トレーニングフォームとしての物理的なセオリーは存在するのでそれを目指して個人に合わせた調整をするという点で絶対的な解があるというのは否定できません。
しかし、それらを考慮しないで○○のエクササイズなら××するべき、といった発言をみかけた場合は正しいフォームについて言及できているとは言えないと考えられます。
エクササイズやトレーニング器具によっては個人差を配慮しながら狙った部位を刺激することに長けたモノも存在します。
それらを利用することでトレーニング実施者自身がセオリーに近づけたフォームでトレーニングすることはできますが、やはりフォームが完全に統一されるわけではないということは考慮しておいた方が良さそうです。
正しいフォームを考えるときに身体の個体差の他に考慮しなければならないのがトレーニングの目的です。
大胸筋を狙ってスクワットをする、というレベルのエクササイズの選択ミスは論外ですが大胸筋を狙ってダンベルフライとベンチプレスとケーブルフライと、、、
といったようにエクササイズの選択肢がいくつも出てくることはよくあることです。
こうした選択肢に対して、狙い部位・鍛える目的・目標を考慮したうえでダンベルフライを選択したとします。
SNS上でそのトレーニング動画をアップすると背景を知らない自称有識トレーニーから"もっとこうするべき"、"大胸筋鍛えるなら〇〇の方が良い"というツッコミが入るわけです。
ツッコミをいれる人たちが展開する情報はそれ自体が間違っているということは少ないです。
ただし、先述したようにトレーニングを実施する人の背景を考慮した情報ではないために役に立たない情報であることが多いというわけです。
そのため、実績も知識もあるトレーニー・トレーナーほどSNSで展開される情報に対するツッコミは慎重になりますし、なんなら静観することの方が多いと思います。
それぐらい外からコメントするというのは難易度が高いと言えますし、下手をするとコメントした人自身の信頼を墜落させる可能性も孕んでいることを理解しておきたいです。
正しいフォームの重要性
トレーニングを実施する人によって正しいフォームの定義が微妙に異なることはここまでの内容で理解いただけたと思います。
その人にとっての正しいフォームから外れることは安全性の低下に繋がり怪我のリスクを高めます。
それ以外にも軽視できないデメリットがあるので自分にとっての正しいフォームを少しでも理解を深めてトレーニングを実施したいところです。
さて、安全性の低下以外にはどのようなデメリットがあるでしょうか。
トレーニング効果の低下
正しいフォームでトレーニングできないと怪我のリスクだけでなくトレーニング効果が十分に出ないことデメリットも発生しやすくなります。
ここでいう間違ったフォームでやることは狙った筋肉が正しく動いていないということになります。
怪我をするようなフォームでなければ継続することで一定の効果は期待できますがそのトレーニングが本来狙っていた効果は得られないかもしれません。
トレーニングの方法によって少ない種類の筋肉群に効かせるのか、複数の筋肉群に効かせるかは変わってくるので自分のトレーニング目的を正しく見極めてエクササイズの選択・実施を行いたいところです。
器具の破損
間違ったフォームでトレーニングしていると怖いのは自分の身体に関することだけではありません。
ダンベルなどの壊れにくい器具であれば間違ったフォームで先に壊れるのは私たちの身体の方でしょう。
しかし、ケーブルマシンなど使い方によって容易に壊れる器具の場合、器具が先に壊れてしまう可能性があります。
もちろん、トレーニング器具は安全に使えるように多少の不可抗力には耐えるような作りになっていますが、器具が想定していない大きな負荷がかかり続けるので長くはもたないでしょう。
器具の破損については使用方法の問題になってくるかもしれませんが間違ったフォームというのは少なからず正しく器具を使用していないということになります。
トレーニングも正しく行えていないと考えるのが妥当でしょう。
逆に正しいフォームでトレーニングすることで怪我のリスクを減らし、筋肥大や筋力アップをより効率的に行うことができ、器具も長持ちさせることができます。
まとめ
今回は正しいフォームとう言葉の概念についての考えを述べたうえで正しいフォームでトレーニングする 重要性についてまとめました。
そのうえで、間違ったフォームでトレーニングした場合のリスクについても解説しました。
ウェイトトレーニングは普段は扱わないような高重量を扱うことも多くなるので怪我には特に注意しておきたいです。
そのために正しいフォームを身につける、正しい知識を持った指導者に見てもらいながらトレーニングをするというのは非常に重要なことです。
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