[#32]【接触動作】プロホップが接触と移動を兼ねる有効な動作の理由
EN-TRAINトレーナーのぱらとです。
この記事ではTwitterでの発信を深掘りしていくことで物理的な本質からパフォーマンスアップを図るお手伝いをしていきます。
取り上げるツイートはBlandon Clarkeのpro hopについて解説したコチラ。
リム周りで使用されるプロホップ動作
現代バスケではペイントタッチから接触を伴いながらフィニッシュをするという場面はポジションに関わらず多い今回引用したプロホップという動作は日本ではギャロップステップという名称でポジション問わず浸透している動きだと思います。
2017年のルール改正でゼロステップという言葉と動きが使われるようになってギャロップステップという言い方自体が消えつつあるようにも思いますが、動きとしては今でも試合で使える有効な動きですので今回のメルマガでしっかり理解を深めておきましょう。
このプロホップの動きですが、ゴール近くに飛び込むという点でメリットが大きい動きです。
なぜなら、よほどの体格差がない限り、ホップ動作を完全に止められてゴール下に侵入できないということが少ないからです。
ホップ動作する身体を完全に受け止めて、身体の移動を止めるのは非常に大きなパワーを必要とします。
ボウリングの球を使った例で説明します。
転がってくるボウリングの球を止めてと言われたら力は必要ですが手でパッと抑えて止められるイメージがあると思います。
しかし、転がる速度と同じ速度で空中を飛んでくるボウリングの球を受け止めて言われたら受け止められる自信のある方は少ないと思います。
実際やろうとしたら怪我をせずに受け止めることは難しいという感覚があるでしょう。
そう感じるのは地面を転がるのと空中を飛ぶのでは力の発生する軸が単軸か複合軸かの違いによって受け止める時に必要な力の方向・大きさが異なるためです。
簡単に言うと転がる球は単純な力の方向で止めることができ空中の球は複雑な力の方向で止める必要があるためより大きな力が必要と理解しておいてください。
そのため、同等あるいは多少DFの方が体格が大きくても接触する局面を間違わなければ止められるといったことはまずありません。
大抵の場合はプロホップによって目的の位置に飛び込むことができるでしょう。
また、ホップの着地のエネルギーを次の跳躍に繋げやすいので間髪入れずフィニッシュに跳ぶことでリング近くでボールリリースを行いやすいです。
ホップ動作の勢いをDFが完全に受け止めるのは難しいと説明しましたが、これは言い換えるとホップ動作で目的の位置に着地するまでの間に接触してきたDFの動きをロックしつつ移動を狙える動きでもあるわけです。
上手く接触できずDFに自由度を与えてしまったり、自分自身のバランスを崩してしまったりするとフィニッシュがタフになったりブロックされてしまったりします。
うまくホップ動作の方向や接触局面を調整できるように練習したいところです。
接触の仕方によっては逆に弱い動きになりえる操作
うまく接触できなかった場合の例としてタイミングよく昨日引用RTした↓の動画を見てみると同じプロホップの動きでも接触に弱い局面で接触していることが見て取れると思います。
強い接触を得るためには身体を鍛えるだけでなくこういったポイントを抑えた効率的な身体のぶつけ方を学ばないと単純な質量差や運動量の差を埋めることは難しいです。
身体を鍛えることは継続的なストレングストレーニングが必要ですぐに改善することはありません。
しかし、今回深掘した内容のように効率的に身体を使うポイントは一度実践して覚えてしまえば即座に改善が実感できます。
私自身も個別指導でこういった接触の強弱、使いどころなんかは指導しています。
そのため、どういうことをやらせたいか、やるべきかは理解したうえで改善を図る事がとても重要ということを第一に伝えています。
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