[#43]【基礎身体操作】ダブルクラッチはボールを大きく動かす方がやりやすい

EN-TRAINトレーナーのぱらとです。

この記事ではTwitterでの発信を深掘りしていくことで物理的な本質からパフォーマンスアップを図るお手伝いをしていきます。

取り上げるツイートは空中動作の大きなダブルクラッチを解説したコチラ

空中動作は大きくするとやりやすい動きがある

今回の内容はダブルクラッチのような空中でのボール操作・身体操作が求められるような動きでボールは大きく動かした方がやりやすい理由について深掘りしていきます。

空中でボールを動かすというのは当然ジャンプで身体を空中に跳びあがらせて行う必要があります。

ジャンプ中という短い時間で沢山の距離を動かすような時間はないのでは?と思われるかもしれませんが各媒体で何回も解説しているジャンプのスウィートスポットに嵌めて考えてみると大きく動かしやすい理由が見えてきます。

ジャンプ力は人によって様々ですが現役世代の一般的な跳躍平均から見ると60cm程度は跳ぶことができます。

この60cmというのはあくまで跳躍高なので身体がどれだけ浮き上がるのかの指標でありボールを胸につけた状態で跳んで降りるだけでも地面からの動きとしては60cmの高さの差を動かすことができると言えます。

ジャンプのスウィートスポットはジャンプ局面における身体とボールの相対的な速度差(保存されるエネルギー差)を利用して局面によってボールを楽に動かせる方向がある事を理解するための考え方です。

ジャンプの上昇局面ではボールの位置が相対的に下がりますが、ボールを保持して肩よりうえに挙上した状態で押し上げるようにジャンプするとボールと身体はほぼ一体となって上昇局面を動くことができます。

そして、上昇局面の途中で腕による突き上げを解除して下方向に相対的に移動させることで身体に対しては上から下に動かすことができますし、その動きに対して大きな力を必要とすることもありません。

頂点付近では横方向の動きもやりやすいことになるでしょう。

その後、下降局面に移行しますが今度は身体の下降に対してボールは相対的に上昇していきます。

ジャンプの上昇局面で下からボールを掬い上げる動作は通常は大きな力を必要としますがスウィートスポットに嵌めて下降局面で上手く動かすと身体の落下に対してボールが相対的に上昇するので少ない力で掬い上げることができます。

相対的にボールが上昇する速度に対してさらに腕を媒体に上方向の力をかけることでシュートリリースに必要なエネルギーだけを伝えてフィニッシュに移行することができるというわけです。

身体の空中での挙動に合わせるとボールは大きく動く

ここまで説明してきた動作はクラッチ動作の流れになりますが、身体に対するボールの動きとしては頭上→股関節→頭上→フィニッシュと大きく移動することができ、体格にもよりますが一般的な175cmぐらいの身長の方でも100cm以上(ボール5個弱)の移動幅でボールを動かすことができます。

これにジャンプによる地面から見た絶対的な移動距離も合わさるので地上から見ている選手からすると100cm以上の振り幅で動いているように見えてボールをピンポイントで捉えるのは難しくなりチップされるといったリスクを減らすことができます。

同様に空中にブロックのために跳んだDFから見た視線でも100cm以上の上下幅で動かされるとボールを捉えることは難しくなるはずです。

これがジャンプの各局面にあわせず上昇局面で無理やり振り回したり下降局面の初期で無理やり掬い上げようとすると大きな力を必要としますし動きとしては小さくなります。

傾向としては空中動作の自由度が低い人はボールの動きが小さくなりがちでスウィートスポットに嵌まった動きができず逆にファンブルしやすいような状態にあることが多いです。

仮にジャンプ力が平均の半分の30cm程度だとしてもスウィートスポットに嵌めることでボールを大きく動かすだけの余裕は十分作り出せますし、大きく動かした方がスウィートスポットに嵌りやすいのは間違いありません。

ジャンプ力の高さに関わらず今回引用したようなクラッチ動作をイメージしながら練習してみてください。

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