[#47]【基礎身体操作】ストップ動作での股関節主導動作の重要性

EN-TRAINトレーナーのぱらとです。

この記事ではTwitterでの発信を深掘りしていくことで物理的な本質からパフォーマンスアップを図るお手伝いをしていきます。

取り上げるツイートはMarcus Smartのストップ動作を解説したコチラ。

強くストップ動作をする身体操作とは

今回ピックアップしたのはBOSのMarcus Smartが見せたストップ動作によるアンクルブレイクのムーブについてです。

ドライブを仕掛けてDFの重心を十分にドロップさせたタイミングでワンフットストップをかけることでDFの三角形バランスが崩れて見事にアンクルブレイクしたという流れです。

アンクルブレイクは動作の結果として起きたものではありますが実際にこのムーブを仕掛けられた場合、プルアップに対してしっかりプレッシャーをかけることは非常に難しいだろうなと思います。

理由はこのストップ動作の制動力の強さ。

客観的にムーブを見ていても加速姿勢から一気にブレーキをかけることができています。

DF目線では止まる直前までドライブで突っ込んでくるようにしか見えないはずです。

DF側の動きを見るとバランスを崩さずに止まるには更に1歩後ろに踏み出す必要がある状況でした。

その中でこのブレーキ動作をされたこと前に詰める意識が先行して重心に対する接地点が無理な位置となってアンクルブレイクとなってしまいました。

それぐらい綺麗にストップ動作を一発でかけることができているのがこのSmartの動きというわけです。

そして、このムーブを実践するにあたって重要になってくるのが真下にしっかり荷重することと股関節(骨盤)にしっかり乗り込んで荷重することです。

ブレーキをかける時、前に進んでいる身体(重心)を止めるには水平方向の大きな力が必要に思われる場合が多いんですが人の身体の構造上水平方向にストップのための力をかけるのは効率的とは言えません。

身体が移動方向に流れるのを止めるには重心の動きを止めるのと同義なので重心に対して力のかかる動きをする必要があります。

そのため、接地面から股関節(骨盤)に対して大きなベクトルで力をかけることが効率的にストップできるコツとなります。

効率的な身体操作を生む意識

そうした動きを実践するには意識としては真下に荷重を強くかけることが良いです。

ドライブで仕掛ける中で真下に荷重する意識を持って動いても実際には斜め後ろ方向の力がかかりますがこれがもっとも重心の動きを制してくれてブレーキを働かせやすいです。

Smartの外観上の動きも斜めに接地しているように見えますが足を踏み出す位置は加速する身体に対しては真下に乗り上げようとする位置に近いので意識的には真下荷重によってこのような動きになっていると言えるでしょう。

そして真下に荷重した力がしっかり身体に伝わるように膝で衝撃を受けるのではなく股関節に乗り込む(骨盤で受ける)ように下肢を操作することで強いブレーキを一発でかけることができているというわけです。

この荷重と股関節への乗り込み動作に付随して身体全体の姿勢が崩れないように適度な脱力と腹圧をしっかり高める動きができていることも重要です。

エントレが行うパフォーマンスアップ指導では目先のではなく長い目線でのパフォーマンスアップを狙うので姿勢に関するアプローチが入ることが多いです。

その中で地面をしっかり捉えれて身体の重要なポイントに荷重をしっかりかけることができる姿勢を作るため、今回取り上げたSmartの動きのようなエクササイズを行います。

姿勢づくりは様々な動きの出力を上げるためには非常に重要でもしSmartがこのムーブを仕掛けたときに腹圧が高まっていなかったり、地面を捉え損ねたりしていればしっかりブレーキをかけることはできなかったですし、プルアップのバランスも崩れてしまっていたでしょう。

もちろんオフバランスでも決めきれるのがNBA選手の凄さではありますがこのような動きをオンバランスで安定して行えることもNBA選手のすごさかなと思います。

レベルの違いはあれど、この動きの本質を捉えたアプローチをエントレでは行っているのでSNSの発信情報も参考にしながら練習に取り組んだり指導依頼を検討してみていただければと思います。

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