[#56]【基礎身体操作】フィニッシュに強い動きを実現するには
EN-TRAINトレーナーのぱらとです。
この記事ではTwitterでの発信を深掘りしていくことで物理的な本質からパフォーマンスアップを図るお手伝いをしていきます。
取り上げるツイートはLanceのペネトレイトムーブからわかる動作をやりきる内力の重要性を解説したコチラ。
強い身体、の根源的な意味
エントレではコンタクトスキルとして接触に強い動き、身体の使い方についての情報を発信したりクリニック等で対面指導を実施しています。
これらの情報や指導の根本となる理論や原理原則について各SNSを通して理解を深めていただくことでより指導効果を上げることに貢献できないかということで活動を進めています。
今回の内容もそうした原理原則的な部分の理解を深めるための内容です。
内容のカテゴリーとしてはコンタクトスキルに関連したもの。
コンタクトスキルで根本的に重要なのは身体が強靭であることよりも接触・非接触に関わらず目的の動作を最後まで遂行する力の使い方を身体で理解しているか?ということです。
身体が強靭であることに越したことはありませんが強靭な身体を身体を手に入れるには長期的な目線で身体作りに励む必要があり成果としての即効性はありません。
また、育成世代などで身体がどんどん成長していくようなプレイヤーに対しては成長を阻害しない程度の負荷設定でトレーニングする必要があります。
育成世代へのトレーニングはトレーナーの知見の元で最適な負荷設定を考えてもらわないと慢性的な怪我などに繋がりやすいので注意が必要です。
その点、力の使い方は習得の早いプレイヤーなら30分程度のレクチャーで身体で理解して即実践することもできるので効果としては即効性があります。
しかも、自転車の乗り方と一緒で一度覚えてしまえばあとは様々な動きに自分の感覚で応用していくだけで忘れる事もないので年代を問わず習得して欲しいスキルの1つと考えています。
今回の内容で言うとOFでペネトレイトしていくシチュエーションの動画を引用しましたが、こうしたシーンでは自分の動きに対して接触があったりなかったりが流動的に大きく変化します。
順番に流れを見ていくと最初のクロスオーバーでDFを躱した場面で抜き去る前にDFの動きによっては接触を伴いながら抜けていく、ということも考えられます。
フィニッシュでDFがコンテストしてくる場面でDFがコースを取らず横から空中で体当たりのように接触していくといったことも考えられます。
動きの微妙な違いによって起きる現象が大きく変わるのがバスケの面白い所であり難しい所です。
接触を伴う動きで中々パフォーマンスを発揮できないというプレイヤーで多いのがこうした接触の有無を考慮した動きができず、接触がある前提で動いてしまったり逆に接触がない前提で動いてしまう事で状況の対応が上手くできないこと。
本当に身体の強靭なプレイヤーであれば全て接触前提で動いてしまうということも可能ですが、コート上の全てのプレイヤーに対して接触のアドバンテージがとれるほどの身体を持つということはあまり多くはないと思います。
そのため、接触があろうとなかろうとどちらにでも対応できる身体の状態を作っておいてDFの動きを見ながら細かい判断をしていくことで自分の動きが崩れず不均衡な状態を避けてプレイを継続することができます。
状況に対応できる身体の状況を作っておくことが真の強さに繋がる
引用したLanceの動きはまさにそれです。
クロスオーバーで抜き去る際は接触せず抜けると判断したうえでペネトレイトしたうえでフィニッシュでDFがコースを塞いでくることを判断して両足で跳んでいます。
両足で跳んだことでDFが空中でコンテストしてくるようであれば身体の前面に作った接触面を使って接触し、スウィートスポットに従ってリリースすることでタフながらもシュートを沈める可能性が高い動きを選択できたと思います。
実際の動きはテイクチャージを狙う形でDFがコース取りしてきたので空中同士での接触ではないことから上体の接触面を解除して右手で柔らかくリリースするように変更してand1に繋げることができました。
これがもしDFのコース取りが甘かったりそもそもカバーがなければレイアップまたはダンクで楽々得点していたシチュエーションでした。
いずれのシチュエーションになったとしても接触・非接触関係なく対応できる身体の準備をしておくことは状況判断のなかで選択肢が増えて有利にプレイしやすくなります。
外力のあるなしに関わらず動きやすい身体の状態としては先週配信の内容が参考になるので是非参考にしてみてください。
今回の内容は具体的に何をすればよい、という内容ではありませんがパフォーマンスの高い選手は理論的に見ても身体の状態が良いために色々な動きができるんだな、ということを少しでも理解いただければ十分かなと思います。
それを目指すのに何が足りないか?を考えながら練習に取り組んでいただけると成果を上げやすいと思います。
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