[#26]【基礎身体操作】リバウンドを一番高い位置で取るジャンプのタイミング

EN-TRAINトレーナーのぱらとです。

この記事ではTwitterでの発信を深掘りしていくことで物理的な本質からパフォーマンスアップを図るお手伝いをしていきます。

取り上げるツイートはChris Bofshのオフェンシブリバウンドをジャンプの最高到達点で取る動きを解説したコチラ。

リバウンドを制するものはゲームを制する

オフェンシブリバウンドに限らずバスケにおけるリバウンドの重要度の高さは言うまでもないと思います。

極論を言えばオフェンシブリバウンドなら落ちたシュートをなかったことにでき、ディフェンシブリバウンドなら相手の得点を2点ないし3点減らすことができます。

特に今回引用した動画の場面はNBA Finalsの最終盤、クラッチタイムでのリバウンドなので試合中最も重要なリバウンドであるといっても大げさではありません。

(実際、このリバウンドから繋がったRay・Allenの3PでHeatは起死回生の勝利を手にします。)

そのため、リバウンドをより確実に取る技術というのはシュートを決めるための技術なみに重要と考えて練習に取り組んだ方が良いのかもしれませんね。

では、リバウンドを確実に取るにはどうすれば良いか?大きく分けると2つの方法があると思います。

1つはボールが相手に取られないようにすること。

これはボールが床に落ちてしまってもスクリーンアウトが確実であれば相手はボールに触れることができずマイボールとできる、という考え方。

そしてもう1つは誰よりも高い位置でとるようにすること。

これはリバウンドしたボールを誰にも触れられないぐらい高い位置で取ってしまえばマイボールにできる、という考え方。

高い位置で取るには身長の高い選手が高く跳ぶのが理想的ですが、試合中の場面では身長の要素よりも高く跳ぶ方要素を強くする方が有利になることが多いです。

というのも選手の身長はNBAでも高くて220cm強、指高(手を上げた時の高さ)で言えば背伸びをしても300cm弱が限界です。

これぐらいの高さであれば180cm程度の選手でも70cmも跳べば高さの面では対抗できちゃいます。

当然、高身長側の選手も跳ぶので実際に対抗しようとするともっと高く跳ぶ必要はありますが40cm以上の身長差はリバウンドの場面では意外と埋めることができるというのが正直なところです。

更に言えば私達が普段バスケをする環境では高身長のレベルがNBAに比べれば20cm以上低い環境になるので尚更跳べる選手の方が高さの面では有利になりやすいです。

ただし、単純に高く跳べるだけではリバウンドで活躍することはできません。

ボールに対してできるだけ高い位置でアプローチする必要があり跳ぶタイミングの感度の良さ、というのも求められます。

このあたりはリバウンドの嗅覚などと言われることもあり感覚的な面で鍛えにくいと考える方も多いようです。

最も高い位置でリバウンドに絡んでいく

実際にはいくつかのポイントを抑えれば誰でもより高い位置、つまりジャンプの最高到達点でリバウンドでボールに触れやすくすることが可能です。

抑えておきたいポイントは2つ。

1つ目のポイントはジャンプの感覚として最高到達点でボールに触ろうとしないこと。

高い位置で触ろうとしてるのに1つ目のポイントから何を言っているんだと思われるかもしれませんが、最高到達点で触ろうとすると大体の人は最高到達点でボールに触れません。

多くの人は最高到達点より少し低い位置でボールに触ることになります。

その理由としてボールの落下速度に対する認知のズレが大きくなることが挙げられます。

ボールはリバウンドした時、円弧を描いて落下していきますが最高到達点までは減速しながら上昇します。

最高到達点を過ぎると加速しながら下降していきます。

この下降時の加速が厄介でフワっと落ちてくるように見えて実は加速しながら落ちてきているのがリバウンドのボールです。

そのため、ボールのリバウンドを見てから跳びあがると跳びあがりのタイミングが遅くなり一番高い位置でボールに触ることがでていない、という現象が起きやすいです。

これを回避するには基本的に早いタイミングでジャンプする必要があります。

特にランニングリバウンドに飛び込む場合などは高く跳べる分、最高到達点に達するまで時間もかかります。

ボールがどちらに跳ねるかというのは感知する必要がありますが高さ方向で不利が出ないようにするには早く跳ぶというのが大事です。

90-95cmほど跳ぶ筆者(ぱらと)の場合の感覚としてはミッドレンジジャンパーのリバウンドに飛び込む際はリングにボールが当たったタイミングぐらいに踏み切りのステップが踏めていると高さとしては最大の位置でボールにリーチ可能な事が多いです。

最高到達点で触れない方だとボールがリングに当たってどちらかに跳ぶのを認知した瞬間からジャンプ動作を始めてしまっていて低い位置でリバウンドに参加しなければならないことが多くなります。

ボールのリバウンドはロングレンジになるほど大きくなりやすいので3Pシュートの場合はボールがリングに当たった直後ぐらいのタイミングでも間に合うことが多いように感じます。

リバウンドの跳ね方は毎度違うので早飛びの結果、跳ぶのが早すぎたということはあります。

ただし、1発でリバウンドを取られず競り合いが発生した際は2回目のジャンプで再度リバウンドに参加することもできるので早飛びのメリットは大きいと感じています。

2つ目のポイントはボールに触る目標位置は手のひらでなく手の指の部分とすること。

これはどういうことかというと、パスキャッチの時のようにボールを手のひら全体で捉えるのではなく指の部分の面でボールを捉えるようにリーチするという事です。

これは1つ目のポイントでお話したボールが加速しながら落下していることが関連してきます。

指先だけの力で空中のボールを掴み取ることは難しいですが、ボールのある程度のコントロールを得ることは可能です。

これはパスの最後の押し出し時やシュートリリースの最後の指の掛かり等意識してもらえると意味が分かると思います。

完璧にコントロールはできないがボールをある程度意図した方向に動かす準備はできるという状態です。

これができるとボールは落下方向に加速してくるのでスポッと手に収まるように落ちてきてくれます。

感覚としては親指以外の指4本が触れられるぐらいの位置で触れるようにタイミングを合わせられると触れてコントロールを得る→手にボールが収まるといった機序でリバウンドをつかみ取ることがやりやすいです。

この2つのポイントを抑えて飛び込みリバウンドなどできるとリバウンドを掻っ攫うということがやりやすいですし、スクリーンアウトをしていて全力で跳べないシチュエーションでもできるだけ高い位置でボールに触りに行くことはやりやすいと感じています。

リバウンドを制するものはゲームを制する、というのは現代バスケでも変わっていません。

是非、リバウンド面でも活躍できるプレイヤーを目指して頑張っていただければと思います。

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