[#31]【基礎身体操作】押すパスと投げるパスの違い
EN-TRAINトレーナーのぱらとです。
この記事ではTwitterでの発信を深掘りしていくことで物理的な本質からパフォーマンスアップを図るお手伝いをしていきます。
取り上げるツイートはBookerのショルダーパスの動きを解説したコチラ。
重くて大きいボールをパスしなければいけないバスケットボール
バスケットボールのように大きくて重たいボールを速く・強く飛ばすには野球の投球のように腕のしなりを使うような動きではなくボールを押し出すような動きが必要になります。
この動きの違いをエントレでは野球の投球動作を投げる(throw)、バスケのパス動作を押す(push)と表現しています。
投げる動作では大きな遠心力を発生させて回旋系のエネルギーをボールに伝えることで速いボールを投げることを実現しています。
一方で押す動作では身体の前面+肩・腕周りの筋肉を使って直線系のエネルギーをボールに伝えることで速いボールを飛ばすことを実現しています。
このような動作の違いを生む要因はボールの大きさや重さが関係していて競技によって適切な飛ばし方が存在することになります。
詳しくはYouTubeでも解説しているので参照ください。
身体の動きの違いでボールを飛ばすエネルギー源も変わる
このような違いを理解すると引用したBookerの動きも投げる動作と押す動作どちらでボールを飛ばしているかが見えてきます。
投げる動作と押す動作の外観上の大きな違いはボールの位置よりも肘関節が前方に出るか出ないかです。
投げる動作では投球動作の速度にもよりますが肘関節が先行して前にでます。
押す動作では肘関節がボールより先行して前に出ることはありません。
Bookerの動作はボールと肘関節がほぼ並んでいる状態ではありますが若干ボールが先行して動いていることが分かるかと思います。
つまり押す動作でボールを飛ばしているということです。
押す動作で飛ばすことで各関節の負担を抑えつつバスケットボールのように重たくて大きいボールを楽々反対のリングまで飛ばせたというわけです。
もちろん、このようにボールに対して効率的な動きができてもある程度筋力がないとこの距離を楽々飛ばす、というわけにはいきません。
そのため、バスケでは不要といわれがちな大胸筋周りや肩周りの筋肉を鍛える価値は十分にあるということが説得できるわけです。
バスケのように複雑な競技要素を必要とする場合は不要な筋肉というのは存在せず、全身をバランスよく鍛えることが大事であるということも言える1つの例ということになります。
押す動作で効率的にボールを飛ばすための練習は普段から意識していないと中々身につかないので今回の配信を参考に練習に取り組んでみてください。
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