[#35]【基礎身体操作】空中での運動方向変更はできない
EN-TRAINトレーナーのぱらとです。
この記事ではTwitterでの発信を深掘りしていくことで物理的な本質からパフォーマンスアップを図るお手伝いをしていきます。
取り上げるツイートはトランポリンで美しく跳ねるぽっちゃりボーイの空中動作を解説したコチラ。
ジャンプ中に違う方向の動きはできない
今回取り上げたトランポリンで跳ねる動きというのは通常私達が走ったり跳ねたりする動きと比べると空中にいる時間が長く接地している時間が短くなる動きです。
空中にいる間というのは空気抵抗などの力を除くと外からの力が掛かっていない状態なので空中に浮きあがるタイミングで発生した力によってどのように身体が運動していくかが決まります。
トランポリンを使った簡単な例で言えば、単純に上下に跳ねているとして跳ね上がって空中にいる時に横に身体をスライドしたり上にもう一度上昇する(2段ジャンプ)といったことはできません。
体感的にもその辺りは理解できると思いますが、空中にいる際の身体の運動は跳びあがる瞬間に定まってしまうので違う動きをしようと思うと着地の瞬間まで待つ必要があるわけです。
更に厳密に話していくと跳びあがる瞬間の力の方向というのは跳びあがり動作によって決まってきます。
人の身体の空中動作というのは跳びあがり動作を始める段階で多くの事が決まってくることになります。
良い動作で跳びあがり動作ができると良い空中動作にも繋がります。
しかしながら、上手く跳びあがる事ができなかったのであれば空中でどう抗おうと良いジャンプに補正するといったことは不可能という事を理解しましょう。
ジャンプ動作に関してはどれだけ綺麗に跳びあがり動作に導入ができるかに注力すれば良いか理解できると思います。
このことが引用したトランポリンを跳ねるぽっちゃりボーイの動きから分かります。
この男の子の跳ねる動きはトランポリンによって跳ね上がる動きに抗わず着地で得らるエネルギーを引き続き同じ動きができるように利用しているので流動的に跳ね続けることができています。
これが跳ねてる途中で無理やり動きを変えようとすると身体の運動が阻害されて次のトランポリンに接地したときに跳ねることができなくなったり変な方向に吹き飛んだりすることになります。
空中でできる動きは身体の内面からの力による
それならば空中だと何ができるのか?と気になると思いますが空中でできることというのは身体の内面から発生する力による動作のみです。
例えば、身体を捻って回転したり腕の振りや足の振り上げ・入れ替えなどによって空中姿勢を変えるといったことです。
バスケの動きで言えばダブルクラッチやリバウンドのチップアウトといった動きは空中で身体の内部から発生する力で姿勢を制御していく動作です。
空中姿勢を美しく華麗にするには内部から発生する力の出力を上げてそれを効率的に引き出す身体操作が必要になります。
空中動作の綺麗な選手の動きが美しいのはそうした理由も関わってきます。
ここまでの解説を読んで人間が自分の脚力だけで2段ジャンプをすることは理論上不可能ということが分かってきます。
2段ジャンプ、つまり空中で蹴り出し動作を行った反動で更に浮き上がるためには空気を衝撃として押すレベルの速さと力が必要なので少なくとも音速を超える必要があります。
人間が自分の力だけで発生させられる脚力では事実上不可能です。
仮にそのようなレベルの衝撃を発生させられるとしたら発生する際の衝撃波によって周りにあるものが全て吹き飛びます。
もちろんそんなことができる人間は過去いませんでしたし、今後も恐らく現れることはないと思います。
つまり純粋な身体の力のみで2段ジャンプすることはできないということですね。
それぐらい空中で別の方向に力をかけて運動方向を変えるというのはありえないということを理解できると空中でできることをキチンと理解してむしろ自由度を上げることが可能になると思います。
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